風速計とは、風の速さを測定するための計測器であり、単位はm/s(メートル/秒)で表されます。風速計は、気象観測や環境の調査、工事現場や建設現場の安全管理、飛行機の速度の測定など、色々な場面で使用されています。また、「事務所衛生基準規則」第5条第2項や建築物環境衛生管理基準によると空気調和設備では、「室の気流を〇・五メートル毎秒(0.5 m/s)以下にしなければならない」とあり、この測定でも風速計は使用されています。
熱式風速計は、棒状のサポートの先端近くにセンサが取り付けられた構造になっており、電気的に加熱されたセンサが風でどれだけ冷却されたかによって風速を算出します。主な用途は狭いダクト内の風量監視、空調システムの風量調整などがあります。微風や低速域で高精度に測定することが可能です。
ベーン(風車のような羽根)が風を受けることで回転し、回転数から風速を算出します。簡易なハンディタイプのものが多く、屋外や現場での風速チェックなどで用いられています。
超音波式風速計は、超音波の伝搬時間の変化で風速を測定する機器です。水平方向だけでなく、鉛直方向の風速測定が可能で、風速測定精度が高いのが特徴です。また、湿度や気圧など環境要因の影響を受けにくく、機械的な可動部を持たないため、耐久性と信頼性に優れています。この特性から気象観測や環境モニタリングをはじめ、風力発電や航空分野など幅広い用途で活用されています。ただし、センサ構造が大型化しやすく、導入コストが高いことが課題となっています。
ピトー管と呼ばれるパイプを用いて風速を測定します。ピトー管の先端部と測面に穴があり、先端を風上に向けたときに発生する先端の穴と側面の穴の圧力の差から風速を計算します。高速域に対応しており、航空機の飛行中の対気速度(機体が空気に対してどれだけ早く動くか)を測定するためのセンサとして知られています。
他にも、半球状のカップが回転軸に取り付けられている風杯式風速計、一方にプロペラ、もう一方に垂直尾翼が取り付けられた風向風速計などがあり、用途に応じて使い分けがされています。
① 壁や柱の近くでは風の流れが乱れるため、できるだけ開けた場所で測定する。
② 測定目的に応じて、地上からの高さを統一する(例:工事現場なら作業位置付近など)。
③ 風速計のセンサやプロペラは風向に正しく合わせる。
④ 電源電圧の低下やセンサ部分の汚れは誤差の原因となるため、電池交換や清掃等のメンテナンスは定期的に行う。
風速の国家計量標準は国立研究開発法人 産業技術総合研究所によって維持管理されており、0.05 m/sから90 m/sまでの範囲で、風速の標準供給が行われています。JEMICでは超音波式風速計を所有し、産業技術総合研究所にて校正を実施しています。
なお、JEMICでは1.5 m/sから40 m/sの範囲を校正対象とし、安定した気流を発生するための大型の風洞内に標準器の風速計と校正品を設置し、比較校正を行っています。
JEMICが保有する風洞
JEMICでは熱式風速計の一般校正を行っておりますので、校正の要望等ございましたら、ぜひ一度、JEMICにお問合せください。
(2026.01 O)
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