電気計器の型式承認

型式承認制度について

取引・証明に使用される計量器(特定計量器)は、適正な計量を行う必要があるため、その構造や性能について一定の基準が定められています。この基準は、計量法の特定計量器検定検査規則(検則)で規定されており、50項目以上の構造に関する試験と器差試験があります。
しかし、構造に関する試験をすべての計器について行うことは物理的に不可能です。なぜなら、これらの試験には、長時間を要したり、その計器にストレスを加える試験があるからです。
そこで、個々の計器を検定する前段に、その型式の代表計器に対して構造に関する試験を行い、合格した計器に対して型式承認を与えます。型式承認された計器には、一定の表示(型式承認番号)を付すことにより、検定に際して構造検定を省略できるようになっています(一部の試験を除く。)。
このように型式承認制度とは、個々の検定を合理的に行うための制度として、重要な役割を担っているのです。

型式承認には10年の有効期間が定められていますので、引き続き型式承認表示を付す場合は、型式承認の更新が必要です。
有効期間満了の半年前から有効期間満了までに更新を行ってください。
なお、型式承認が失効した計器は、型式承認を再取得することになりますので、御注意ください。

型式承認業務について

新規承認

新しく開発された計器又は既に承認された計器に対して一定範囲を超える変更を行った計器の承認をいいます。新規型式承認時は、検則に定められたすべての試験項目について試験を行います。

軽微変更承認

既に承認された型式について、軽微な変更又は機能の追加を行い承認を受けるものをいいます。この場合、検則の中から変更等に影響がある試験項目について試験を行います。

型式の承認の更新

有効期間(10年)後も製造を行う場合の申請で、試験は行いません。

 

平成29年4月1日現在

区分 新規承認 軽微変更承認 更新
最大需要電力計 430,000円 150,500円 1,950円
電力量計 定格電流が5Aのもの 430,000円 150,500円
定格電流が5A以外のもの 371,700円 112,200円
無効電力量計 430,000円 150,500円

型式試験について

型式承認で行う試験には、次の試験があります。

自己加熱特性、電流特性、電圧特性、周波数特性、温度特性、不平衡負荷特性、始動及び潜動試験など、基本性能に関する試験を行います。

計器は長期間(有効期限内)連続使用されるため、経年変化により、その性能に支障がないか試験を行います。

取付けられる場所(環境)に応じて、定められた耐候性能の試験を行います。

耐ノイズ性能、絶縁性能、機械的性能などに関する試験を行います。

型式承認の申請について

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