ガラスの透過率測定についてのよくあるご質問

ガラスの透過率を測る機器には、大きく分けて以下の2種類があります。

① 光源にハロゲン電球を、受光部に視感効果度が考慮されたシリコン半導体センサを用いた測定器
(以下、可視光線透過率測定器と呼ぶ)

② 光源にLEDを、受光部にシリコン半導体センサを用いた測定器(以下、ティントメータと呼ぶ)

可視光線透過率測定器では視感透過率が、ティントメータでは測定対象物の分光透過率が測定できるとされます。

JIS Z 8105:2022では、次のように定義しています。

① 視感透過率:物体に入射した光束に対する、透過した放射束又は光束の比。

② 分光透過率:波長λの単色放射に関する透過率。

ちなみに、視感透過率は、可視光線透過率ともいわれており、目に見える光をどのくらい通すのかを数値化しています。
一方、分光透過率は、スペクトル透過率ともいわれ、入ってくる光を波長によってどのくらい通すのかを数値化したものです。

ティントメータ、可視光線透過率測定器の校正は、それぞれの構造に合わせて校正メニューを設定しています。ティントメータで可視光線透過率測定器のメニューはご利用いただけません。また、逆も同様にご利用いただけません。

JIS Z 8105:2022では、次のように定義しています。

CIE標準イルミナントとは、国際照明委員会(CIE)によって標準化されたイルミナント(相対分光分布)のことで、現在は二つのイルミナントが定められています。そのうちの一つであるCIE標準イルミナントAは、色温度が2 855.5 Kのプランクの放射に基づいた放射束の相対分光分布です。これを具現化できる光源をCIE標準光源Aと呼び、分布温度が約 2 856 Kの透明バルブ‐ガス入りタングステンコイル電球がこれにあたるとされています。もう一つであるCIE標準イルミナントD65を実現する人工光源は、現在実用化されていません。

一般的に、発光原理が同じである白熱電球及びハロゲン電球は、CIE標準光源Aとみなすことができるとされます。一方、LEDはその発光原理及び相対分光分布が異なるため、CIE標準光源Aに該当するとはみなされません。

NDとは、ニュートラルデンシティ(Neutral Density)の略であり、取り込んだ光量をほぼ一定の割合で減衰させるフィルタで、色には影響を与えず光の量だけを減衰する目的のフィルタとなります。一般的に、NDフィルタの透過率は灰色の濃淡として確認できます。 色ガラスフィルタは、紫外線・赤外線・可視光線等ある特定の波長域の入射光を減衰させるフィルタです。波長選択性が高いフィルタで、様々な種類があります。

校正は、ティントメータや可視光線透過率測定器等の測定器に対して行われるものですが、発行された校正証明書と、車検を実施する機関において判断される窓ガラスの透過率の基準への適合性とは直接的な関係はありません。

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